集合と論証--センター演習
【数学1】集合と論証--センター演習
今回のテーマ
今回はセンター試験の過去問(改題)を用いた演習に取り組んでいきます.
- 一つ目は2015年の数学1から引用しました.
- 二つ目は2012年の数学1から引用しました.
- 詳細な解答は動画でご覧ください.
- 略解は記載しています.
演習問題
${\bf 第一問}\ \ [2013年センター数学1第一問\fbox{改}] \\$
条件$p_1,p_2,q_1,q_2$の否定をそれぞれ$\overline{p_1},\overline{p_2},\overline{q_1},\overline{q_2}$と書く.
( 1 ) 命題「$(p_1\ かつ\ p_2 )\Longrightarrow (q_1\ かつ\ q_2 )$」の対偶は次のうちどれか.
⓪ $(\overline{p_1}\ かつ\ \overline{p_2} )\Longrightarrow (\overline{q_1}\ かつ \ \overline{q_2})$
① $(\overline{p_1}\ または\ \overline{p_2})\Longrightarrow (\overline{q_1}\ または \ \overline{q_2})$
② $(\overline{q_1}\ かつ \ \overline{q_2})\Longrightarrow (\overline{p_1}\ かつ\ \overline{p_2} )$
③ $(\overline{q_1}\ または \ \overline{q_2})\Longrightarrow (\overline{p_1}\ または\ \overline{p_2} )$
( 2 ) 自然数$n$に対する条件$p_1,p_2,q_1,q_2$を次のように定める.
30以下の自然数$n$の中で,
$命題「(p_1\ かつ\ p_2 )\Longrightarrow (\overline{q_1}\ かつ\ q_2 )」$
の反例となるのは,$\fbox{ ア }$と$\fbox{ イウ }$ の二つである.
${\bf 第二問}\ \ [2018年センター数学1第一問\fbox{改}] \\$
実数$x$に関する次の条件$p,q,r,s$を考える.
\[p\ \colon \ |x-2| \gt 2,q\ \colon \ x \lt 0,r \ \colon \ x \gt 4,s\ \colon \ \sqrt{x^2}\gt 4 \]
$q$または$r$であることは,$p$であるための$\fbox{ ア }$.
また,$s$は$r$であるための$\fbox{ イ }$.
⓪ 必要条件であるが,十分条件ではない.
① 十分条件であるが,必要条件ではない.
② 必要十分条件である.
③ 必要条件でも十分条件でもない.
演習解答
${\bf 第一問}$
$(1)\ (p_1\ かつ\ p_2 )\Longrightarrow (q_1\ かつ\ q_2 )の対偶は,\\ (\overline{q_1}\ または \ \overline{q_2})\Longrightarrow (\overline{p_1}\ または\ \overline{p_2} )なので,③が正解\\ \\ (2)\ p_1\ かつ\ p_2 を満たす整数の集合は,\{3,5,11,17,29\}であり,\\ \overline{q_1}\ かつ\ q_2を満たす整数の集合は,\{5,11,17,23\}である.\\ 集合Pにありながら,集合Qにない整数は,3,29の二つである.$
${\bf 第二問}$
$\fbox{ ア } \ \ qまたはrは,「x \gt 4 または x \lt 0」であり,それはpと等しい.\\ したがって,qまたはrであることは,pであるための必要十分条件である.\\\fbox{ イ } \ \ rは,平方根を外すと,「x \lt -4 またはx \gt 4」である.\\条件\ s\cdots②と条件\ r\cdots①は,以下の通り$
$なので,sはrであるための,必要条件である.$