【数学1】二次関数--二次関数の移動
【数学1】二次関数--二次関数の移動
今回のテーマ
今回取り扱うのは,二次関数の移動です。二次関数以外にも幅広く関数の移動として用いられる概念ですが,ここでは一例として二次関数にフォーカスしてみます。
- 関数の移動について
- 二次関数の表現方法と頂点
- 頂点の移動
がテーマです。
授業動画はこちらをご覧ください
演習問題
$\fbox{1}\ 次の二次関数の軸と頂点を求めよ。また,そのグラフをかけ。\\ (\ 1\ )\ y = (x - 4)^2 + 3\\(\ 2\ )\ y = -2 (x +2)^2 + 2\\$
$\fbox{2}\ 二次関数\ y=x^2\ のグラフを平行移動して,次の頂点に移したとき,それをグラフとする二次関数を求めよ。\\ (\ 1\ )\ (1,\ 4)\\(\ 2\ )\ (-2,\ -2)\\$
$\fbox{3}\ 次の二次関数の軸と頂点を求めよ。また,そのグラフをかけ。\\ (\ 1\ )\ y = x^2 + 4x +5\\(\ 2\ )\ y = -2x^2 -6x + 3\\$
$\fbox{4}\ 二次関数\ y = x^2+4x+2\ \cdots①\ は,二次関数\ y= x^2-2x+5\ \cdots② をどれだけ平行移動したグラフになるか。 \\$
CheatSheet
演習解答
$\fbox{1}\\ (\ 1\ )\ 式より,y=x^2のグラフを\ x\ 軸方向に\ 4,y\ 軸方向に\ 3\ だけ移動したグラフであることがわかる。従って,軸は\ x=4,頂点は(4,\ 3)であり,そのグラフは次のようになる。$
$(\ 2\ )\ 式より,y=-2x^2のグラフを\ x\ 軸方向に\ -2,y\ 軸方向に\ 2\ だけ移動したグラフであることがわかる。従って,軸は\ x=-2,頂点は(-2,\ 2)であり,そのグラフは次のようになる。$
$\fbox{2}\\ \ (\ 1\ )\ y=(x-1)^2+4 \\ \ (\ 2\ )\ y=(x+2)^2-2$
$\fbox{3}\\ \ (\ 1\ )\\ \ \begin{align} y&=x^2+4x+5 \\ &= (x^2+4x+4)+1 \\ &= (x+2)^2 + 1 \end{align}\\ となるので,y=x^2のグラフを\ x\ 軸方向に -2,y 軸方向に\ 1\ だけ移動したグラフであることがわかる。従って,軸は x=-2,頂点は(-2, 1)であり,そのグラフは次のようになる。$
$\\ \ (\ 2\ )\\ \ \begin{align} y&=-2x^2-6x+3 \\ &= -2(x^2+3x)+3 \\ &= -2\Bigl\{\Bigl(x+\dfrac{3}{2}\Bigr)^2- \dfrac{9}{4}\Bigr\} + 3\\ &= -2\Bigl(x+\dfrac{3}{2}\Bigr)^2 + \dfrac{15}{2} \end{align}\\ となるので,y=-2x^2のグラフを\ x\ 軸方向に -\dfrac{3}{2},y\ 軸方向に\ \dfrac{15}{2}\ だけ移動したグラフであることがわかる。従って,軸は x= -\dfrac{3}{2},頂点は\Bigl( -\dfrac{3}{2}, \ \dfrac{15}{2}\Bigr)であり,そのグラフは次のようになる。$
$\fbox{4}\\ x^2+4x+2 = (x+2)^2 - 2 \cdots① \\ x^2 - 2x+5 = (x-1)^2 + 4 \cdots② \\より,①は②を\ x\ 方向に,-2-1 =-3\ 平行移動し,\ y\ 方向に -2-4=-6\ 平行移動したものである。$